カビによって引き起こされる健康被害は、喘息だけではありません。
夏になると、咳や熱が出て風邪のような症状が現れる夏型過敏性肺炎は、トリコスポロンというカビを吸い込むことが原因となって発症します。
体の免疫力や抵抗力が弱っている人は、アスペルギルスというカビを吸い込むと、咳や痰、呼吸困難などを伴う肺アスペルギルス症を発症する恐れがあります。
足の皮膚や爪などがボロボロになる水虫(白癬)も、白癬菌というカビによって引き起こされる病気です。健康な人なら命にかかわるようなことはありませんが、糖尿病の患者さんにとっては重症化や合併症を招くこともある恐ろしい病気です。
食べ物に生えたカビは有害な毒素を作ることがあり、これをカビ毒といいます。中には発ガン性が強いものもあるので、カビの生えた食べ物は絶対に食べないでください。